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徒然なるままに

逆三角関数のグラフの書き方について

こんばんは、今日は某おまめ先生のレポートにあった、逆三角関数のグラフの書き方について書いていきたいと思います。

  1. 三角関数(逆三角関数)の形
  2. 三角関数三角関数)の形

この二つのパターンについて考えていきます。是非とも最後までお付き合いください。

三角関数(逆三角関数)の形

例)f₍x) = cos(arccos(x)) ( -1≦x≦1 )

(この例では三角関数→cos、逆三角関数arccosです。)

このパターンでは、三角関数の中(今回の場合はarccos(x))を文字で置くのが得策と思われます。

解答例)θ = arccos(x)と置く。

三角関数の定義から、x = cosθ

θ = arccos(x)と置いているので、f(x) = cos(arccos(x)) = cosθ = x ( -1≦x≦1 )

したがって y = f(x)のグラフは、y = x ( -1≦x≦1 )

三角関数三角関数)の形

例)f(x) = arccos(cos(x)) (∀x ∊ ℝ)

(この例では逆三角関数arccos三角関数→cosです。)

このパターンは1と比べると難しいと思います。どの解法が一番いいのかは分かりかねますが、僕は逆三角関数微分を使ってみました。詳しくは教科書などを参考にしてみてください。

いずれにしても、与式からcos(x) = cos(f(x))としてf(x) = xなどとしてはいけません。何故なら、xは任意の実数でありcosは周期関数であるので、複数のxが同じひとつのcosの値をとりうるからです。同様に右辺も一意的にf(x)の値が決まりません。つまり、「xの値を決めればf(x)の値が一意的に定まる」という関数の定義から外れてしまっているのです。

ではどうすればいいのでしょうか。この問題の場合、逆三角関数の定義に基づくと、cos(x) = cos(f(x)) 0≦f(x)≦π が正しいです。このようにすることで、f(x)の値が一意的に定まります。

解答例)逆三角関数の定義から、cos(x) = cos(f(x)) 0≦f(x)≦π

したがって、f(x) = ±x + 2mπ (ただし、f(x)が0からπの間に収まるように整数mを決定する。)例えば、2π≦x≦3πのときはf(x) = x -2π となります。(これを定量的に示すのは割愛します。ぜひチャレンジしてみてください。)

ちなみに結果的にはギザギザのグラフになります。(多分)

レポートの提出もあと僅かまで迫ってきていますが、皆さん頑張ってください。